キャリアコンサルタント資格は50代から遅い?受験者の最多層は50代という公式データ
「50代からキャリアコンサルタントを目指すのは、さすがに遅いのではないか」 「受験するのは30代・40代ばかりで、自分だけ浮くのではないか」
45歳を過ぎてから資格を調べ始めると、こうした不安が先に立ちます。検索すれば「何歳からでも遅くない」という言葉は見つかりますが、根拠が示されていないため、かえって信じきれません。
この記事は、励ましではなく公式の統計で答えます。使う材料は、試験を実施する2団体が公表した第31回試験(2026年3月実施)の結果データ、厚生労働省の制度説明、登録センターの公開情報だけです。すべて出典リンクを記事末尾に置いています。
読み終えれば、受験者の年齢構成の実像、年代別の合格率、受験資格の3つのルート、そして合格したあとに何が必要になるかが分かります。
先に結論です。第31回試験の受験者を年代別に見ると、最も多いのは50代でした。
結論:受験者の最多層は50代。50歳以上が約4割
「50代からでは遅いのか」という問いに、公表データで答えるとこうなります。受験者の年齢構成という点では、50代はむしろ最多層です。
根拠は、第31回試験(2026年3月実施、結果発表2026年4月16日)の公式結果PDFです。両団体とも結果資料に「年代別結果」の節を設けており、受験者数が年齢層ごとに実数で公表されています。
その実数を見ると、キャリアコンサルティング協議会・JCDA(日本キャリア開発協会)の学科・実技という4つの母集団すべてで、50〜59歳が最大の層でした。構成比はいずれも約29%。50歳以上を合計すると、協議会で38.6〜39.5%、JCDAで41.5〜42.0%を占めます。
「若い人ばかりの試験に一人で飛び込む」という構図ではありません。むしろ、同年代がいちばん多い教室に入っていく形です。
ただし、これで判断が終わるわけではありません。年齢の不安が解けたあとに残るのは、受験ルートの選び方・実技の難しさ・5年ごとの更新という3つの現実的な論点です。この記事では、そこまで順に確認します。
第31回試験の年代別データ|4つの母集団すべてで50代が最多
まず、数字そのものを並べます。国家資格キャリアコンサルタント試験は2つの団体が実施しており、受験者はどちらか一方を選んで受験します。両団体の結果PDF「年代別結果」の受験者数と、そこから算出した構成比は次のとおりです。
| 項目 | 協議会・学科 |
協議会・実技 |
JCDA・学科 |
JCDA・実技 |
|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 465人(12.1%) | 509人(11.7%) | 113人(9.9%) | 123人(10.2%) |
| 30〜39歳 | 932人(24.3%) | 1,051人(24.1%) | 280人(24.5%) | 297人(24.7%) |
| 40〜49歳 | 962人(25.1%) | 1,080人(24.7%) | 270人(23.6%) | 284人(23.6%) |
| 50〜59歳(最多) | 1,108人(28.9%) | 1,304人(29.9%) | 334人(29.2%) | 345人(28.7%) |
| 60〜69歳 | 358人(9.3%) | 403人(9.2%) | 147人(12.8%) | 153人(12.7%) |
| 70歳以上 | 14人(0.4%) | 18人(0.4%) | 0人(0%) | 1人(0.1%) |
| 50歳以上の合計 | 38.6% | 39.5% | 42.0% | 41.5% |
| 受験者数(母数) | 3,839人 | 4,365人 | 1,144人 | 1,203人 |
受験者数は両団体の結果PDF「3. 年代別結果」に記載された実数、構成比は各母数で割って算出した値です(小数第2位を四捨五入)。各年齢層の合計は、いずれも公表されている受験者数と一致します。実受験者数は協議会が4,917人、JCDAが1,370人で、合わせて6,287人。約8割が協議会での受験でした。
読み取れることは3つです。
1. 50代が最多層。 4つの母集団すべてで50〜59歳が最も多く、構成比は28.7〜29.9%です。2位は協議会が40代、JCDAが30代でしたが、いずれも50代を下回ります。
2. 50歳以上で約4割。 60代以上を含めると、協議会で約39%、JCDAで約42%。受験者の10人に4人が50歳以上という規模です。
3. 30歳未満は約1割。 20代以下は9.9〜12.1%にとどまります。「若い人が大量に受ける試験」ではありません。
平均年齢45歳台という数字は、この事実を薄めてしまう
両団体は年代別の内訳と一緒に、受験者の平均年齢も公表しています。協議会が45.1歳(標準偏差11.4)、JCDAが45.76歳(標準偏差11.5)です。
「平均45歳台」とだけ聞くと、受験者の中心は40代で、50代はそこから少し外れた位置にいる——という印象になります。しかし実際の分布を見れば、最多層は50代でした。20代の受験者が平均を引き下げているためです。
平均値は、分布が公表されていない場合の代用にはなりますが、分布そのものが公表されているのに平均値で語ると、結論を取り違えます。この記事で年代別の実数を先に置いたのは、そのためです。標準偏差11.4〜11.5は「年齢のばらつきが11歳分ある」ことを示す補足情報として押さえておけば十分です。
年代別の合格率も、公表値から算出できる
年代別結果の表には、受験者数だけでなく合格者数も年齢層ごとに載っています。したがって、年代別の合格率も計算できます。第31回の算出値は次のとおりです。
| 項目 | 協議会・学科 |
協議会・実技 |
JCDA・学科 |
JCDA・実技 |
|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 82.2% | 61.5% | 81.4% | 65.0% |
| 30〜39歳 | 87.3% | 68.8% | 85.4% | 66.0% |
| 40〜49歳 | 81.7% | 66.8% | 82.6% | 70.1% |
| 50〜59歳 | 75.7% | 61.0% | 78.4% | 69.9% |
| 60〜69歳 | 77.4% | 55.3% | 63.9% | 65.4% |
各PDFの年代別結果に載っている合格者数 ÷ 受験者数で算出しました(70歳以上は受験者が0〜18人と少ないため割愛。協議会は学科14人中9人、実技18人中8人、JCDAは学科0人、実技1人中0人でした)。
正直に読むと、次のようになります。
- 学科は、50代がやや下がる。 協議会は40代81.7%に対し50代75.7%、JCDAは40代82.6%に対し50代78.4%。両団体とも6ポイント前後低い数字です
- 実技は、団体で傾向が割れる。 協議会は50代61.0%で40代66.8%を下回りますが、JCDAは50代69.9%で40代70.1%とほぼ同等、30代66.0%は上回っています
- 60代はさらに下がる項目がある。 協議会の実技55.3%、JCDAの学科63.9%は、いずれも全年代で最低でした
つまり、「50代でも受験者数は最多」ということと、「50代の合格率が最も高い」ということは別です。年齢構成の面で気後れする理由はありませんが、合格率まで含めると「若い層と同じかやや下」という位置になります。
この数字は回ごとに更新される
ここで扱った数字は第31回のものです。第32回は2026年7月5日に実施され、結果発表は2026年8月20日が予定されています。受験を検討している時点での最新回の結果は、各団体の公式サイトで確認してください。
合格率は「団体・回次・母集団」をセットで読む
年代別の次に、試験全体の合格率を確認します。ただし、「キャリアコンサルタント試験の合格率は◯%」という単一の数字は成立しません。 第31回の公表値は次のとおりです。
| 項目 | キャリアコンサルティング協議会 |
JCDA(日本キャリア開発協会) |
|---|---|---|
| 実受験者数 | 4,917人 | 1,370人 |
| 受験者の平均年齢 | 45.1歳(標準偏差11.4) | 45.76歳(標準偏差11.5) |
| 学科試験の合格率 | 80.9%(3,839人中3,107人) | 79.5%(1,144人中910人) |
| 実技試験の合格率 | 63.8%(4,365人中2,783人) | 67.8%(1,203人中816人) |
| 学科・実技を同時に受験 | 58.8%(3,287人中1,934人) | 62.9%(977人中615人) |
単一の数字にできない理由は3つあります。
1. 団体によって違う。 第31回の実技試験は、JCDAが67.8%、協議会が63.8%で、同じ回でも4ポイントの差があります。一方、学科試験は逆に協議会が80.9%、JCDAが79.5%と順序が入れ替わります。どちらかが一律に易しいという読み方はできません。
2. 回次によって違う。 協議会の第30回は、学科77.6%・実技63.0%・両方受験56.7%でした。第31回はいずれも上振れしています。過去1回の数字だけを見て難易度を決めるのは危険です。
3. 母集団が違う。 学科だけを受ける人、実技だけを受ける人、両方を同時に受ける人で、合格率の分母が変わります。上の表で3つを分けて示したのはそのためです。
実務上いちばん重要なのは「学科より実技が低い」という構造
団体・回次の違いを越えて、第30回・第31回に共通している傾向があります。学科より実技のほうが合格率が低いという点です。
第31回でいえば、学科は両団体とも約8割が合格しています。一方、実技は63.8%と67.8%。学科・実技を同時に受験して一度で両方通った人の割合は、58.8%と62.9%で、いずれも6割前後です。
学科の合格率が8割と聞くと「取りやすい資格」に見えます。しかし実際に時間を配分すべきなのは、合格率の低い実技(論述・面接)のほうだと数字は示しています。50代から挑戦する場合も、学科の暗記量より実技の練習量が計画の中心になります。
受験資格は3ルート|「講座を受けないと受験できない」は誤り
受験を検討する段階でつまずきやすいのが受験資格です。養成講座の広告を先に見ると「講座を受けないと受験できない」と思い込みがちですが、それは正確ではありません。
両団体が同一の文言で示している受験資格は、次の3つのいずれかを満たすことです。
- 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した方(平成28年4月から開講された講習)
- 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する方
- 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した方
養成講座の受講は、このうち1番目のルートに当たります。2番目の実務経験ルートに該当すれば、講座を受けずに受験することも制度上は可能です。
実務経験ルートは「受講料は浮くが、実技で不利」というトレードオフ
45〜55歳という年齢は、職業経験の長さがそのまま2番目のルートの該当可能性につながる位置です。人事・労務、採用、教育研修、職業紹介、営業やチームのマネジメントなど、他者の職業選択やキャリア形成の相談に関わってきた期間が長い人ほど、該当する可能性があります。
ただし、受講料をかけずに受験できることと、合格しやすいことは別です。両団体の結果PDFには「受験資格別結果」の節があり、ルートごとの合格者数が公表されています。第31回の数字は次のとおりです。
| 項目 | 養成講習修了者 |
実務経験者 |
|---|---|---|
| 協議会・学科の合格率 | 80.5%(3,357人中2,704人) | 83.7%(479人中401人) |
| 協議会・実技の合格率 | 64.3%(3,823人中2,458人) | 60.1%(519人中312人) |
| JCDA・学科の合格率 | 79.8%(1,042人中832人) | 76.5%(102人中78人) |
| JCDA・実技の合格率 | 70.7%(1,081人中764人) | 42.5%(120人中51人) |
| 実技受験者に占める割合 | 協議会87.6% / JCDA89.9% | 協議会11.9% / JCDA10.0% |
合格率は、各PDF「2. 受験資格別結果」の合格者数 ÷ 受験者数で算出しました。3番目の技能検定ルートは受験者が少ないため表から割愛しています(協議会は学科3人中2人・実技23人中13人、JCDAは学科0人・実技2人中1人)。
差が出ているのは実技です。
- JCDAの実技は、養成講習修了者70.7%に対し実務経験者42.5%。28ポイントの差があります
- 協議会の実技も、養成講習修了者64.3%に対し実務経験者60.1%。差は4ポイントですが、方向は同じです
- 学科は逆転する場合がある。 協議会は実務経験者83.7%が養成講習修了者80.5%を上回りました。ただしJCDAでは実務経験者76.5%・養成講習修了者79.8%で、順序が逆です
実務経験ルートの受験者は、実技受験者全体の約1割(協議会11.9%、JCDA10.0%)にとどまります。
読み方はこうなります。実務経験ルートを使えば、養成講習の受講料はかからない代わりに、論述・面接の対策を自力で確保する必要があります。養成講習は受験資格を得るための課程であると同時に、実技の演習機会でもあるためです。実務経験ルートを選ぶなら、模擬面接・ロールプレイの練習相手や添削をどう確保するかを、受験申請の前に決めておくのが現実的です。
なお、上の数字は第31回1回分で、両ルートの受験者は学習期間も動機も揃っていません。ルートを選んだことだけが差を生んだと断定できる材料ではない点は、あわせて押さえてください。
また、自分の職歴が「3年以上の経験」に当たるかどうかを自己判断しないでください。該当するかの判断は受験する団体が行います。受験申請の前に、各団体の受験資格の案内を読み、判断がつかなければ問い合わせて確認するのが確実です。
講座の「修了」は、合格ではなく受験資格
もう1つ、混同されやすい点があります。養成講習の修了は、受験資格を得たという意味であって、試験の合格ではありません。
順序は「講習の修了(または実務経験など)→ 試験の受験 → 合格 → 名簿への登録」です。修了しただけでは、キャリアコンサルタントにはなりません。講座のパンフレットを読むときは、この段差を意識して読むと計画を立て違えません。
資格は「取って終わり」ではない|登録と5年ごとの更新
50代からの挑戦を考えるうえで、実は年齢より重く効いてくるのが、この章の内容です。
試験に合格しただけでは名乗れない
厚生労働省の説明では、「キャリアコンサルタントになるためには、キャリアコンサルタント試験に合格等の上、キャリアコンサルタント名簿に登録することが必要」とされています。合格=名乗れる、ではありません。 登録センターへの登録手続きが別途必要です。
キャリアコンサルタントは名称独占資格です。厚生労働省は「職業能力開発促進法に規定されたキャリアコンサルタントでない方は、『キャリアコンサルタント』又はこれに紛らわしい名称を用いることができません」と明記しています。違反した場合は30万円以下の罰金と定められています(職業能力開発促進法第30条の28、第102条)。
厚生労働省が紛らわしい名称の例として挙げているのは、次の表記です。〇〇の部分に任意の語が入るパターンとして示され、括弧内に具体例が添えられています。
- キャリア・コンサルタント
- キャリアコンサルタント〇〇(キャリアコンサルタント専門士 等)
- キャリア〇〇コンサルタント(キャリア形成コンサルタント 等)
- 〇〇キャリアコンサルタント(職業キャリアコンサルタント 等)
- 〇〇キャリコン(標準キャリコン 等)
- キャリアコンサル
罰金という法的制裁が結び付く記述なので、具体的な名称が該当するかどうかを、この記事や第三者の解説で判断しないでください。上に挙げたのは厚生労働省が示した表記そのものであり、個別の名称の可否は公式ページの原文と、必要に応じて所管窓口への確認で判断してください。
あわせて、守秘義務と信用失墜行為の禁止も課されます。守秘義務は「キャリアコンサルタントでなくなつた後においても、同様とする」と条文に明記されています。
登録は5年ごとの更新制
登録は一度きりではありません。職業能力開発促進法第30条の19は「第一項の登録は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う」と定めています。
更新の要件は、厚生労働省の記載では次の2つです。
- キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な知識の維持を図るための講習を8時間以上
- 同じく必要な技能の維持を図るための講習を30時間以上
つまり、5年ごとに合計38時間以上の講習を受け直す必要があります。技能講習については、技能検定1級合格者からの指導を受けた時間や実務に従事した時間を10時間以内に限り受講とみなす仕組みもありますが、みなしの上限は10時間です。残り20時間以上は、実務に従事していても講習を受ける必要があります。
50代から目指すのが向く人・向かない人
ここまで確認した事実だけを根拠に、向き・不向きを整理します。「50代でも活躍できます」といった見通しの話ではなく、公表されている条件から論理的に言えることに限定しています。
向いている可能性が高い人
- 暗記より、面接・論述の練習に時間を割ける人 — 合格率が低いのは学科ではなく実技。50代の実技合格率は61.0〜69.9%です
- 相談に関する実務経験が3年以上あり、かつ実技の練習環境を自分で作れる人 — 受験資格の2番目のルートに該当すれば受講料はかかりませんが、実技の合格率は養成講習修了者より低い数字が出ています(該当可否は団体が判断)
- 「キャリアコンサルタント」という名称を使う場面が具体的にある人 — 名称独占資格なので、名乗る必要のある場面があるほど、登録の意味が明確になる
- 60代に入っても更新(知識8時間以上+技能30時間以上)を続ける前提を持てる人 — 5年ごとの更新は制度上の必須要件
慎重に考えたほうがよい人
- 「資格を取れば仕事が来る」と考えている人 — 厚生労働省・実施団体・登録センターのいずれの公開情報にも、資格取得後の就職・収入・独立を保証する記載はありません
- 実務経験ルートで受講料を浮かせることだけを目的にしている人 — 第31回のJCDA実技では、実務経験者42.5%・養成講習修了者70.7%という差が出ています
- 更新の時間と費用を継続的に確保する見通しが立たない人 — 更新は5年ごとに繰り返し発生します
- 学科の合格率(約8割)だけで難易度を判断している人 — 同時受験で一度に通る割合は6割前後です
- 合格までを計画の終点にしている人 — 合格後に登録の手続きと費用が別途必要です
50代から目指すなら、先に確認する3つのこと
年齢の不安が解けたあと、実際に動き出す前に確認すべきことは3つです。
1. 自分がどの受験ルートに当たるか。 実務経験ルートに該当すれば、受験までの費用構造が大きく変わります。ただし実技の合格率は養成講習修了者より低い数字が出ているため、「該当するか」と「実技の練習をどう確保するか」をセットで考えてください。まず各団体の受験資格の案内を読み、判断がつかなければ問い合わせる。ここを飛ばして講座から検討を始めると、必要のない選択をする可能性があります。
2. どちらの団体で受験するか。 第31回では実技の合格率に4ポイントの差がありました。ただし、その差が試験問題の性質によるものか、受験者層の違いによるものかまでは、公表資料からは分かりません。合格率の差だけで団体を選ぶ根拠にはならない、という前提で見てください。
3. 総額と、使える公的制度。 受験料と登録の費用は合計55,800円(2026年7月28日時点の公表額)で、これは養成講習の受講料とは別にかかります。加えて5年ごとの更新費用も発生します。受講料を含めた総額の内訳と、教育訓練給付金などの公的制度が使えるかどうかは、キャリアコンサルタント資格の費用と教育訓練給付金にまとめています。
よくある質問
50代でキャリアコンサルタント試験を受ける人は珍しいですか?
珍しくありません。第31回試験の年代別結果では、キャリアコンサルティング協議会・JCDAの学科・実技という4つの母集団すべてで50〜59歳が最多層でした。構成比は28.7〜29.9%、50歳以上を合計すると協議会で38.6〜39.5%、JCDAで41.5〜42.0%を占めます。30歳未満は9.9〜12.1%にとどまります。
年代別の合格率は分かりますか?
各団体の結果PDFには年齢層ごとの合格者数も載っているため、算出できます。第31回では、50代の学科が協議会75.7%・JCDA78.4%、実技が協議会61.0%・JCDA69.9%でした。学科は40代より6ポイント前後低く、実技は団体で傾向が割れます。ただし1回分の数値で受験ルート等の違いは調整されていないため、年齢だけが差を生んだとは断定できません。
合格率は結局、何%と考えればいいですか?
単一の数字では表せません。第31回では、学科がキャリアコンサルティング協議会80.9%・JCDA79.5%、実技が同63.8%・67.8%、学科と実技の同時受験が同58.8%・62.9%でした。団体・回次・母集団で数字が変わるため、必ず3点をセットで確認してください。共通する傾向としては、学科より実技のほうが合格率が低くなっています。
養成講座を受けないと受験できませんか?
いいえ。受験資格は3ルートあり、厚生労働大臣が認定する講習の修了のほかに、相談に関する3年以上の実務経験、技能検定キャリアコンサルティング職種の学科または実技の合格でも受験できます。ただし第31回の実技合格率は、養成講習修了者が協議会64.3%・JCDA70.7%だったのに対し、実務経験者は協議会60.1%・JCDA42.5%でした。受講料は浮きますが、実技対策は自力で用意する必要があります。自分の職歴が「3年以上の経験」に該当するかは受験団体が判断するため、申請前に必ず公式の案内で確認してください。
試験に合格すれば「キャリアコンサルタント」と名乗れますか?
名乗れません。厚生労働省は、試験に合格したうえでキャリアコンサルタント名簿に登録することが必要としています。名称独占資格のため、登録していない人が「キャリアコンサルタント」やこれに紛らわしい名称を用いた場合、30万円以下の罰金が定められています。登録は5年ごとの更新制です。
まとめ:年齢構成では50代が最多層。判断軸は実技と更新
「50代からでは遅いか」という問いに、公式データで答えると次のようになります。
- 第31回試験の年代別結果では、4つの母集団すべてで50代が最多層(構成比28.7〜29.9%)
- 50歳以上が約4割(協議会38.6〜39.5%、JCDA41.5〜42.0%)。30歳未満は約1割
- 年代別の合格率も算出でき、50代は学科がやや低め・実技は団体で傾向が割れる。年齢構成ほど有利な数字ではない
- 合格率は団体・回次・母集団で変わる。共通するのは「学科より実技が低い」こと
- 受験資格は3ルート。講座の受講は必須ではないが、実務経験ルートは実技の合格率が低い
- 合格しても登録しなければ名乗れず、登録は5年ごとの更新制
受験者の年齢構成という点では、50代は浮くどころか最多層です。 ただし「年齢は一切ハンデにならない」とまでは、この資料からは言えません。年代別合格率は50代でやや下がる項目があり、資格取得後の就業状況を年代別に示す公的データも確認できていないためです。
実際に検討を分けるのは、受験ルート・実技の準備時間・5年ごとの更新の3つ。次の一歩は、自分がどの受験ルートに当たるかを公式の案内で確かめ、そのうえで費用の全体像を把握することです。
- 費用の全体像を知るなら → キャリアコンサルタント資格の費用と教育訓練給付金で、受験料・登録費用・講習費用と公的制度を整理しています
- 通学できる養成講座を具体的に見るなら → ヒューマンアカデミーのキャリアコンサルタント養成講座で、公開価格・学習時間・資料請求前の確認点を整理しています
- 学び直し全体の進め方から考えるなら → 英語の学び直しは何から始める?40代・50代の再入門ロードマップで、目的から手段を1つ選ぶ手順をまとめています
- 仕事で使えるスコアを先に作るなら → 40代・50代からのTOEICやり直し勉強法で、ブランク後の再挑戦の進め方を解説しています
出典・参考
制度・費用に関する記述は2026年7月28日、第31回試験結果の各PDFは2026年7月29日に、それぞれ公式サイトで確認しました。
- 厚生労働省「キャリアコンサルタントになりたい方へ」 https://careerconsultant.mhlw.go.jp/p/about.html — 名称独占資格であること、登録制(5年更新)であること、名簿登録が必要であること、紛らわしい名称のパターン表記と30万円以下の罰金の裏付け(2026年7月28日確認)
- e-Gov 法令検索「職業能力開発促進法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/344AC0000000064 — 第30条の19(5年ごとの更新)、第30条の27(守秘義務・信用失墜行為の禁止)、第30条の28(名称の使用制限)、第102条(罰則)の条文(2026年7月28日確認)
- 厚生労働省「キャリアコンサルタントの更新について」 https://careerconsultant.mhlw.go.jp/p/renewal.html — 更新に必要な知識講習8時間以上・技能講習30時間以上、実務従事によるみなしの上限10時間の裏付け(2026年7月28日確認)
- キャリアコンサルティング協議会「国家資格キャリアコンサルタント試験について」 https://www.career-shiken.org/about/ — 受験資格3ルートと試験免除の規定(2026年7月28日確認)
- 日本キャリア開発協会(JCDA)「受験資格」 https://www.jcda-careerex.org/about/requirements/ — 受験資格3ルートと試験免除の規定(記載内容は協議会と同一。2026年7月28日確認)
- キャリアコンサルティング協議会「第31回キャリアコンサルタント試験 試験結果」 https://www.career-shiken.org/wordpress/wp-content/uploads/40_2025_CC_31_Results202604166462735564.pdf — 「1. 試験種別結果」実受験者4,917人・学科80.9%/実技63.8%/両方受験58.8%、「2. 受験資格別結果」ルート別の受験者数と合格者数、「3. 年代別結果」年齢層別の受験者数と合格者数・平均年齢45.1歳(標準偏差11.4)(2026年7月29日確認)
- 日本キャリア開発協会(JCDA)「第31回キャリアコンサルタント試験 試験結果」 https://www.jcda-careerex.org/wp-content/uploads/2026/04/31-Result_HP.pdf — 「1、試験種別結果」実受験者1,370人・学科79.5%/実技67.8%/同時受験62.9%、「2、受験資格別結果」ルート別の受験者数と合格者数、「3、年代別結果」年齢層別の受験者数と合格者数・受験者平均年齢45.76歳(標準偏差11.5)(2026年7月29日確認)
- キャリアコンサルタント登録センター https://www.career-touroku.org/signup/ — 登録の手続きと登録免許税9,000円・登録手数料8,000円(非課税)(2026年7月28日確認)
本記事の構成比・年代別合格率・受験資格別合格率は、上記の公式PDFに記載された受験者数・合格者数から算出した値です(小数第2位を四捨五入)。合格率の算出値は第31回1回分であり、受験ルート・学習期間などの違いは調整していません。本記事は公開情報の整理であり、受験の可否・受験資格の該当性を判定するものではありません。受験資格に該当するかどうかの判断は各試験実施団体が行います。制度・試験日程・費用・給付制度の内容は改正されることがあるため、申請や申し込みの前に必ず各公式サイトで最新の情報をご確認ください。